三重国体断念を知事表明、6年後に延期せず

【全員協議会で、国体の延期を断念する方針を示す一見知事=県議会議事堂で】

一見勝之三重県知事は22日の県議会全員協議会で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止を決めた三重とこわか国体・とこわか大会(全国障害者スポーツ大会)について「6年後に確実に延期できるかは難しい」と述べ、延期を断念する考えを表明した。24日に開く実行委員会の総会を経て正式に決める方針。

一見知事は「会場の再選定や市町に対する財政支援の拡充が必要となった。アスリートや競技団体の心中を思うと断腸の思いだが、市町の意向や県民の負担を考え、そのような決断となった」と語った。

また、三重を除く全ての都道府県で13年後にも2回目の開催が終わる見込みを示した上で「なるべく早いタイミングで2回目の開催を申し入れるべきだと思っている」と述べ、理解を求めた。

県によると、正式競技の会場となっている19市町のうち、10市町が県の聞き取りに対して延期を要望。4市町が「延期せずに中止すべき」とし、5市は「県の判断に従う」などと回答した。

延期を求めた市町のうち5市は、県から交付される経費の引き上げや人員の支援を延期の条件とした。市町の意向や施設の状況などにより、11競技の20会場を変更する必要性も生じたという。

また、県は延期する場合に必要となる経費が、市町への交付金を含めて少なくとも約130億円、最大で約182億円に上ると試算。厳しい財政状況を踏まえて「延期は大きな負担となる」と判断した。

一方、県は「積み上げてきたレガシー(遺産)を生かす」とし、両大会に向けて整備した会場に全国規模の大会や合宿などを誘致することも検討する方針。選手の強化や競技団体の支援も続ける。

両大会は、鈴木英敬前知事が先月21日に中止の方針を表明。日本スポーツ協会などとの協議を経て中止が決まった。延期の場合は今月26日までに申請する必要があり、令和9年に開催の見通しだった。