伊勢・二見町 「岩戸の塩」新工場 直売や塩づくり見学も 三重

【新工場の釜で昔ながらの製法で塩をつくる百木社長=伊勢市二見町松下で】

【伊勢】二見浦でくみ上げる海水だけでつくる焼き塩「岩戸の塩」の新工場「岩戸の塩工房」が、三重県伊勢市二見町松下の神前(こうざき)海岸沿いに完成し、今月、移転オープンした。工場横の店舗で直売し、塩づくりの見学もできる。

岩戸の塩は20年以上前、同町茶屋の旅館「岩戸館」が敷地の一角に設けた工房で製造を始めた。鉄釜にまきをくべ、海水を約20時間かけて煮詰め、焼き上げる昔ながらの製法にこだわり生産を続けている。設備の老朽化のため、原料の海水をくみ上げている神前海岸前に今回、工場を新築。それを機に、岩戸館から分社し、新会社岩戸の塩工房として独立した。

新工場では、これまで1台だった釜を2台に増やした。3トンの海水タンク8基を設備し、海から直接ホースで海水をくみ上げ、ためておくことができる。昔ながらの製法はそのままに、作業効率を上げ、生産量の安定を目指す。

百木良太社長(41)によると、二見は古くから製塩業が盛んで戦前まで製造が行われた。新工場一帯は、かつて塩田だったという。「歴史あるこの場所で塩をつくるのが念願だった。製造現場を見て、まきのはぜる音や潮の香り、熱風も感じてもらった上で、塩を味わってもらえたら」と話している。

工場見学のほか、直売ならではの量り売りやイベントなども計画予定。問い合わせは同工房=電話0596(65)7980=へ。