東京パラ閉幕 県勢3人出場 前川入賞、伊藤自己新、恩田も勇姿 三重

【陸上女子走り幅跳び(T63)で準優勝したカイローニ(イタリア)を祝福する前川楓=2日、国立競技場】

東京パラリンピックが5日、13日間の熱戦を終え閉幕した。日本選手団のうち、三重県勢では3人が出場し、津市出身の前川楓(23)=新日本住設=が陸上走り幅跳び女子(義足T63)で5位入賞を果たした。

前川は片大腿義足クラスで前回リオデジャネイロ大会同様、走り幅跳びと100メートルに出場した。髪の毛を虹色に染めて臨み、笑顔を見せるなど試合を楽しんでいるように見えた。メダルを目指して挑んだが、走り幅跳びは5位、100メートルは予選で敗退した。

試合後も報道陣の前で笑顔を絶やさなかった。だが何度も「悔しい」と言葉を発し、この大会にかけてきた思いが伝わってきた。「生きていく上で、楽しむことは一番大事だと思う」と話した言葉が印象に残った。

四度目のパラリンピックに挑んだ鈴鹿市在住の伊藤智也(58)=バイエル薬品=は、陸上車いすの400メートルに出場。自己免疫疾患の多発性硬化症を抱える伊藤は今大会直前、障害の程度を区分するクラスでT52クラスから障害の軽いT53クラスに変更された。競技観察を兼ねて400メートル(T53)に出場したレース後半に両腕が動かなくなるくらい力走し、自己ベストを更新する意地を見せたが、予選敗退となった。

試合後、伊藤は「クラスがどうであれ、全力でゴールラインを目指す姿勢に変わりはなかった。一生懸命走れた」と語った。諦めない姿勢やレース後に明るく取材に応じる姿に心を打たれた。

車いすフェンシングに出場した鈴鹿市在住の恩田竜二(45)=三交不動産=はパラリンピック初出場。サーブルとフルーレ個人2種目とフルーレ団体に出場したが、いずれも予選で敗退した。

妻の美和さん(45)の紹介で競技に出会い、二人三脚でつかみ取ったパラリンピック。勝利はつかめなかったが、懸命に戦う姿は心に残った。