三重県知事選 3候補に政策聞く・下

本紙が鈴木英敬三重県知事の辞職に伴う知事選の候補者に実施したアンケートでは、新型コロナウイルス感染症の対策についても尋ねた。いずれの候補者も医療提供体制の強化を掲げつつ、ワクチン接種の推進や検査体制の充実など、他に重視する施策は分かれた。(届け出順)

 

■一見 勝之候補(58)無新■
―新型コロナ対策への心構えは。また、新たに実施したい具体的な対策は。
コロナ感染を防止することは緊急の課題。発症を予防し、重症化リスクを低減するためのワクチン接種を推進する。また、コロナに立ち向かっている医療従事者の方々への支援を充実するとともに、地域の偏在是正を含む県内医療体制の整備を推進する。

―コロナで落ち込んだ経済の再生に向けた一手は。
コロナ禍の影響で打撃を受けている観光産業、交通産業、農林水産業などの事業者を支援する。風光明媚(めいび)で食材が豊かな住みやすい「美(うま)し国三重」への強力な観光誘致の実施と県産品の売り込みを行う。また、「美し国三重」の基盤を作る農林水産業の発展に向け、省力化を推進し、収益力の向上のためのサプライチェーン構築の検討を支援する。
■岡野 恵美候補(69)無新■
―新型コロナ対策への心構えは。また、新たに実施したい具体的な対策は。
命最優先。「自宅療養」をなくし、入院・宿泊保護を基本にした医療を徹底する。中止となった三重とこわか国体・とこわか大会の予定施設や宿泊所、県有施設などを利用して医療機能を強化した大規模宿泊施設を臨時に開設する。置き去りにされている濃厚接触者・接触者のPCR検査を徹底する。国体関係職員を派遣して保健所と医療保健部を増強する。福祉施設・学校・保育所などで社会的検査を実施。「誰でもどこでも何度でも」PCR検査が受けられる体制を作る。医療機関への財政支援と処遇改善にも取り組む。

―コロナで落ち込んだ経済の再生に向けた一手は。
経済の基は家計消費。家計を温めることを促進し、消費活動を回復させる。時短休業協力金を含め減収を保障する。「住居確保給付金」「生活福祉資金の特例貸し付け」「新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金」を実態に即して運用する。収束後には、観光・飲食店利用喚起策としてお得なクーポンを発行する。
■石川 剛候補(47)無新■
―コロナ対策の心構えは。新たに実施したい具体的な施策は。
ワクチン接種の促進は継続して取り組んでいくが、感染が長引く可能性があることから薬の研究と開発に着手する。医療従事者や病床を確保するほか、危機管理センターや疾病対策センターを立ち上げる。人流を抑制して感染を止めることは不可能。外出自粛などを依頼して協力してもらうことにも努めるが、飲食店の営業時短要請は廃止する。飲食店が営業しているから感染が増えているわけではない。働きながら生活を守ってもらうことが大事。家族や親戚同士で抗体を移植して重症化を防ぐ制度も設けたい。
―コロナで落ち込んだ経済の再生に向けた一手は。
どんな理由があったとしても、県民の生活基盤である仕事を奪ってはならないと考える。経済と命の双方で犠牲を出さない施策が必要。大きな打撃を受けている飲食店や旅館に、コロナ対策の補助金を支出する。従業員へのPCR検査やワクチン接種の徹底、営業の再開に向けた資金繰りなども支援していく。子どもがいる家庭には学費の補助などを通じて支援したい。また、コロナで職を失った人たちを農業に雇い入れる体制をつくりたい。そのためにも、県独自の改革で農業の制約を撤廃しようと思っている。