前田菊叢全集を寄贈 亀山の郷土史研究家 八木氏が全3巻を市に 三重

【櫻井市長(右)に本の内容を説明する八木氏=亀山市役所で】

【亀山】三重県亀山市の市文化財保護審議会委員で郷土史研究家の八木淳夫氏(69)=同市江ヶ室一丁目=は30日、市役所の櫻井義之市長を表敬訪問し、亀山にゆかりのある、前田菊叢(まえだきくそう)氏について編集・発行した「前田菊叢全集」3巻(非売品)を市に寄贈。櫻井市長に手渡した。

江戸前期、延宝元年京都生まれの前田菊叢氏は、伊勢亀山藩興学の祖と呼ばれ、後の亀山藩主となった、淀藩石川家に召し抱えられていたという。養孫の冬蔵は、現在の市立亀山中学校にあった「伊勢亀山藩校明倫舎」の初代学頭(現在の校長)。

八木氏は、30年の月日を費やし、前田氏の子孫が保管していた膨大な古文書や国立図書館の資料などを基に、落款(らっかん)や朝鮮通信使と筆談した文面、古文書の写しなどをまとめて編集し、一巻約2千ページ3巻を発行。市立図書館や歴史博物館、市内各コミュニティセンターにも寄贈した。

櫻井市長は「教育の町といわている『亀山』のルーツがまさに前田菊叢氏。本という形に残し、後世に伝えていくことは意義深い」と話した。