車いす陸上、伊藤は予選敗退 恩田のフェンシング団体も、東京パラ県勢

【伊藤智也選手(左)と恩田竜二選手=合成写真】

東京パラリンピック第6日の29日、県勢は陸上男子車いすT53クラスの400メートル予選に伊藤智也(58)=バイエル薬品、鈴鹿市在住=、フェンシング男子車いすフルーレ団体予選に恩田竜二(45)=三交不動産、鈴鹿市在住=が出場したがいずれも予選で敗退した。

大会直前に障害の軽いクラスに変更された伊藤は57秒16の自己記録をマークするも予選2組6位で決勝に進めなかった。

直前のクラス変更にも負けず力走 車いす陸上400メートル(T53)の伊藤

東京・国立競技場で29日、車いす陸上の400メートル(T53)に鈴鹿市在住の伊藤智也(58)=バイエル薬品=が出場した。自己ベストを0・72秒更新する力強い走りをしたが、57秒16で予選2組の6位となり、決勝に進めなかった。

自己免疫疾患の多発性硬化症を抱える伊藤は大会直前、障害の程度を区分するクラス分けでT52から障害の軽いT53に変更を余儀なくされた。23日に再検査を受けたが、判断は覆らなかった。

T53の参加標準記録は突破できていないが、この日のレースは競技観察を兼ねて出場。直前のクラス変更となったが、伊藤はレース後に「スタートラインに着いたときの気持ちは一緒。一生懸命走る気持ちに変わりはなかった」と話した。

レースについて「練習では54秒後半や55秒台が出ていたので57秒台の平凡なタイム。気持ちが入りすぎた。この一本でパラリンピックが終わるという思いが気負いになった」と振り返った。

伊藤のタイムは今回大会のT52クラスで銅メダル相当だった。同クラスで銅メダルを獲得した上与那原寛和(50)=SMBC日興証券=とは練習仲間で「素晴らしいレースを見せてくれて幸せだった」とたたえた。

日本パラ陸上競技連盟によると、世界パラ陸上競技連盟(WPA)の判定の結果、クラス区分は覆らなかった。このため、伊藤は400メートルのレースで今大会を終えた。

選手に取材ができる場所「ミックスゾーン」では、記者の質問に明るく答えた伊藤。最後まで諦めない姿は多くの人の目に焼きついたはずだ。