「伊勢商人の世界」復刻 30年前著書、今も問い合わせ 装丁も松阪木綿で再現 三重

【松阪木綿で装丁した「伊勢商人の世界」】

黎明書房(名古屋市中区丸の内)はこのほど、平成2年に三重県良書出版会から刊行された津市の会計士後藤隆之氏(大正9年―平成14年)の著書「伊勢商人の世界」(A5判277ページ、税別2500円)を復刻した。

後藤氏は旧河芸町三行生まれ。東京商科大(現一橋大)在学中、学徒出陣し、昭和22年に旧ソ連から復員。日本公認会計士協会理事などを務め、平成元年度県産業功労者表彰を受けている。

同書は八章構成で、「商人群発の地」「三井越後屋の才覚」「正統派長谷川家―木綿ひとすじ」などを取り上げる。

「特産の伊勢木綿を目玉商品として奮闘努力」「政治や権力にたよることなく成功と失敗の数々を繰りかえしながら、大都市江戸の流通経済をしっかりと握った」「富を『遊び』―現在流にいえば文化と教養の糧とした」と伊勢商人の特長を捉えている。

初版から30年が経過した現在も問い合わせがあるため復刻した。刊行当時の装丁を再現し、表紙は藍染松阪木綿を使った。題字は田川亮三元知事。