国体中止 「食べてほしかった」 「式典弁当」出せず残念 相可高生考案 三重

【三重とこわか国体・とこわか大会の開会式で提供される予定だった「式典弁当」=7月7日、三重県庁で】

三重とこわか国体・とこわか大会(全国障害者スポーツ大会)の中止は、スポーツ関係者以外にも影響を与えている。両大会の開会式で選手らに提供する「式典弁当」を考案した多気町の県立相可高校食物調理科の生徒からは「食べてほしかった」と残念がる声が上がった。

生徒らは他県の国体で提供された弁当を研究し、1年ほどかけて献立を検討。マダイや松阪牛など県産食材をふんだんに使った弁当の献立を考案し、7月7日に正式に決まったばかり。両大会で計740食を選手ら式典参加者に振る舞う予定だった。

同校では新型コロナウイルスの感染拡大でレストラン「まごの店」の休業を余儀なくされ、イベントへの出店など活躍の場が失われている。両大会で弁当を提供することは、同校にとっても貴重な機会。特に就職を目指す3年生には大事なアピールの場でもあった。

ネットニュースで中止の申し入れを知った3年の渡邉雛美さん(18)は「コロナ禍になってから全くイベントがなく、やっと大きなイベントができると思っていたが、それもなくなってしまった。どういう形でもいいので、お弁当を食べてほしい」と話した。

同じく3年の山田優馬さん(17)は「早い段階から何回も試作を重ね、自信を持って出せるお弁当だった。選手に食べてもらいたかった」と悔やんだ。夏季休暇中に実施するはずの研修もできていない状況で「良い経験ができる場を失って残念」と語った。

こうした中、鈴木英敬知事は25日のぶら下がり会見で、中止の決定で披露する機会が失われた式典演技や式典弁当へのフォローについて言及した。感染状況が落ち着き次第「式典弁当を多くの人に食べてもらう機会を創出したい」としている。