学ラン演舞、大太鼓に心込め 全国高校野球 三重高ナイン、応援部が後押しへ

【甲子園での応援をイメージして練習する三重高校の応援部員ら=松阪市内で】

阪神甲子園球場で2年ぶりに開催の全国高校野球選手権大会は、入場者数の上限設定、声出しの禁止などの感染症対策を取った上で参加49校が工夫を凝らしてスタンドでの学校応援を行う。大会第6日に7年ぶり13回目の夏の初戦を迎える予定の三重高校(三重県松阪市)は、感染拡大防止のため一般生徒のほか、吹奏楽部やバトン部も現地応援を見送った。甲子園に入場する学校関係者は野球部の控え部員を中心に100人程度となる見込み。女子部長が引っ張る応援部を中心にできる限りの応援で後押しする。

松阪市久保町の同校で応援部員たちが本番さながらの練習を続けていた。吹奏楽部が事前に収録した10曲の音源に合わせ、大太鼓で勇ましいばちさばきを見せるのも、学ランに身を包み、一糸乱れぬ演舞で周囲を鼓舞するのもすべて女子部員。試合展開に応じて曲目を決める役目の3年生の小池琉華部長は「応援に行けない皆のためにも一生懸命応援したい」と話す。

三重高校が全国高校選手権で準優勝した2014年当時は小学生だった。テレビの向こうの甲子園で快進撃を続けるナインの一投一打にくぎ付けになった。「近くで応援したい」と三重高に入学。最初は野球部のマネジャー志願だったが7年前の甲子園アルプススタンドにも立った応援部OGで顧問の萩原実咲教諭に誘われて応援部に入った。

1学年上の先輩が引退すると部長を任された。部員不足に悩んだ時期もあったがこの春1年生5人を迎えて活動を再開。夏の三重大会は録音音源を使った応援ができなかったが、「レッツゴー三重」などおなじみの曲を太鼓のリズムで再現し、スタンドを盛り上げた。三重大会で優勝し、春夏通じて2018年のセンバツ以来の甲子園出場を決めたときは「自分の夢を叶えてもらった」と感謝の思いでっぱいになったという。

甲子園では吹奏楽部による生演奏はない。迫力では他校に見劣りするかも知れないが、心を込めて応援する。応援をリードする大太鼓担当を三重大会開幕時の1人から3人に増やして、最初から全開で行く。1年生の中優月さんは「声が出せない分(太鼓の)音で自分の気持ちを表したい」とバチを握る。