〈三重高校野球部 夢舞台へ 第103回夏の甲子園(上)〉「投手力」が強み 「これまでと違う」監督も信頼 

【三重大会6試合すべてで先発登板した三重の2年生右腕の上山颯太】

7月開催の第103回全国高校野球選手権三重県大会で三重高校(松阪市)は7年ぶりの優勝を果たして県内最多の13回目の夏の甲子園出場を決めた。昨年秋の県大会で3年ぶり20度目の優勝を果たしながら、今年春の県大会で初戦敗退し、ノーシードからの戦いだったが、昨秋敗れた津商や2大会連続の夏の甲子園を目指した津田学園などを下して夢の舞台への切符を手に入れた。

決勝後、沖田展男監督は勝因に「投手力」を挙げた。1回戦から決勝まで六試合すべてを継投で勝ち抜いた。中でも2年生の主戦右腕上山颯太の安定感が光り、全試合に先発し試合をつくる好投を見せた。

制球力を武器に内角へも強気で投げ込む。キレのあるカットボールが決め球。三重大会では準決勝、津商打線に対し6回無失点、被安打9、奪三振3。ピンチも冷静に切り抜け、無失点に抑えた。

決勝の津田学園戦は5回3失点、被安打4、奪三振4。立ち上がりに苦戦するも尻上がりに調子を上げ、気迫の投球を見せた。

3年生の技巧派左腕辻亮輔は、右の上山との対比で2番手を担うことが多かった。テンポ良く変化球を操り、打たせて取る投球で打撃への流れを生み出す。

2年生右腕の谷公希は津田学園に1点差に迫られた決勝の最終回1死2、3塁のピンチで登板し、後続を断って試合を決めた。タイミングの取りづらいフォームから繰り出される直球で打者を圧倒する。

この3人に加えて甲子園からベンチ入りするのが昨年秋の主戦堀田琉生だ。今年1月に股関節のけがで一時戦線を離れるも、春以降復帰した。最速145キロを誇る3年生右腕で沖田監督は「三振がほしいときに起用したい」と話す。

甲子園では上山、辻、谷、堀田の4投手を擁して勝利をつかむ。沖田監督は「投手の顔ぶれが昨秋、今春と比べても全然違う」と話し、厚い信頼を寄せる。


10日に阪神甲子園球場で開幕した第103回全国高校野球選手権大会で、県代表の三重は大会第6日の2回戦で樟南(鹿児島県)と初戦を戦う。甲子園を戦うため取り組んできた課題や持ち味を紹介する。