五輪 レスリング向田、二人三脚で「金」 婚約者のコーチがセコンド 三重

【向田真優】

東京五輪レスリング女子53㌔級に出場した三重県四日市市出身の向田真優(24)=ジェイテクト=が初出場で悲願の頂点に立った。婚約者でもある志土地翔大コーチ(34)がセコンドにつき、げきを飛ばした。二人三脚でつかみ取った金メダル。向田は「二人の夢である五輪での金メダルをかなえることができて、とてもうれしい」と最高の笑顔を見せた。

6日の決勝は中国のホウ倩玉と対戦。向田は第1ピリオドで果敢にタックルで攻めるも、相手に背後に回られ2点を先制された。さらにローリングで2点追加され、一時スコアは0―4に。

第2ピリオドでも積極的にタックルで攻めて4―4の同点とした。残り39秒でタックルを仕掛けると、振り切ろうとする相手の脚を放さず粘って場外に押し出し、ダメ押しの1点を加えた。向田はこの場面について「あの脚を放すと負けると思った。何が何でもしがみついて(相手を)出そうと思った」と振り返った。

小学校卒業後は、日本オリンピック委員会(JOC)エリートアカデミー入りのため親元を離れて上京。母の啓子さん(51)は「意志の強い子だった。心配もしたが、本人が決めたなら」と背中を押した。努力を続けてたどり着いた金メダル。「おめでとう。頑張ったね」と、戦い抜いたわが子をねぎらった。

向田を五歳から小学校卒業までの間指導した四日市ジュニアレスリングクラブ監督の宇野勝彦さん(69)は向田の自宅で家族と一緒に応援した。宇野さんは「積極的に攻めていた。最後は五輪にかける気持ちで勝ったと思う。よく頑張った」と教え子をたたえた。

女子53㌔級は津市出身で五輪3連覇の吉田沙保里さん(38)がリオ五輪で銀メダルを獲得しており、県出身者が2大会連続で五輪のメダルを獲得した。