南伊勢町とモバ協、一条工務店 モバイル建築で協定、全国2例目 三重

【協定を締結した(左から)長坂代表理事、小山町長、三谷所長=南伊勢町役場南勢庁舎で】

【度会郡】三重県の南伊勢町と一般社団法人「日本モバイル建築協会」(東京都)、一条工務店(本社・東京都)はこのほど、モバイル建築技術を活用した応急住宅や災害応援拠点などに利用可能な施設の社会的備蓄および平時における地方創生のための使用に関する協定を締結した。同協定を結ぶのは全国で2例目。

モバイル建築は基礎から分離し、ユニット単位でトラックなどで輸送して移築することができる建築物の総称。協定締結により、同協会は東日本大震災の反省を踏まえ巨大災害に備えるため、応急住宅や災害公営住宅に利用可能なモバイル建築の研究開発と官民協働による社会的備蓄の推進普及、災害時のあっせん・調整・供給を実施する。

同工務店はモバイル建築技術や耐災害住宅技術、省エネ・オフグリット技術などを用いた移送式木造住宅を開発し、企業版ふるさと納税を活用して同町にモバイル建築技術を使用した施設を寄付する。

同町は寄付された施設を津波被害のない高台(町立南伊勢病院駐車場横)に整備し、平時にはテレワークやシェアオフィスなどが可能な滞在型施設、非常時には災害応援における拠点施設として活用。施設は来年2月に完成予定で、オフィス棟、宿泊棟A、Bの計三棟を設置するという。来年度以降は、長期滞在型のインターンシップ施設や移住体験住宅など有効な活用方法を検討していく。

町役場南勢庁舎で調印式があり、小山巧町長や立教大学教授で同協会の長坂俊成代表理事、同工務店三重南部営業所の三谷章記所長が協定書を交わした。

小山町長は「協定を締結し、心強く感じる。モバイル建築は災害時に一番力を発揮するが平時の地方創生にいかに活用するかが課題」、三谷所長は「町の防災力向上や地方創生に協力できてうれしく思う」、長坂代表理事は「大きな社会実験の最初の一歩となる施設。協定締結を契機に新しいワークライフバランスを町と一緒につくりあげ、発信したい」と述べた。