コロナ禍でもできることを 民泊代表、自作キッチンカーで走る 大紀町・三重

【高齢者の家を回り、弁当や総菜を販売する神前さん(右)=大紀町大内山で】

【度会郡】自分のできることでコロナ禍を乗り越えようと、三重県大紀町崎の民泊「井戸ばた」代表の神前素子さん(69)が、軽トラックを改造した手作りのキッチンカーを使い、イベント出店や地域の高齢者を対象とした弁当・総菜の販売に取り組んでいる。

井戸ばたは、同町の自然を生かした体験メニューやアユ料理が人気の民泊。県外から訪れる人が多かったが、新型コロナウイルスの影響で宿泊客が激減した。

来訪1週間前から検温してもらうなど感染予防対策を徹底し、現在は少しずつ宿泊客が訪れるようになったが民泊の今後を考え、今の自分にできることを模索。新たにキャンプ場をつくり、キッチンカーを使った活動を始めることにした。

【軽トラックを改造したキッチンカーと神前さん=大紀町大内山で】

神前さんの息子で自動車整備士の勝さんと友人が2月から軽トラックを改造。木材をふんだんに使い、水道や洗い場、フライヤー、調理台などの設備を付け、3カ月かけて完成させた。6月に同町の道の駅「奥伊勢木つつ木館」でお披露目し、スパイシー唐揚げやハンバーガーなどを販売したという。

買い物弱者の高齢者の役に立てばと、弁当や総菜の販売にも力を入れる。地元の野菜や旬の食材を使い、民泊で調理して週2―3回、大内山地区の約8軒の家を回る。「安くておいしい物を食べてもらいたい」と価格は350―600円ほど。購入した70代女性は「1人分を作るのは面倒なので助かるし、玄関先まで来てくれるのでありがたい」と喜んでいる。

1日には、木つつ木館で開かれる「第1回みんなのマルシェ」に出店。神前さんは「お客さんの反応がよく分かるので喜んでくれるとやりがいがあり、うれしい。出張依頼があればどんどん受けていきたい」と話した。