志摩「いのこ野」 建物と作品、楽しんで 作家竹内さんがアート展 三重

【国登録有形文化財の旧猪子家の蔵に展示した作品と竹内千鶴さん=志摩市阿児町神明の「いのこ野」で】

【志摩】国登録有形文化財の旧猪子家住宅主屋(しゅおく)と同蔵、国土交通省気候風土適応住宅認定の「いかだ丸太の家」の3棟が建つ三重県志摩市阿児町神明の「いのこ野」で、同施設を運営する志摩クリエイターズオフィス代表で作家の竹内千鶴さん(69)が作品展を開いている。8月29日まで。月曜日は休み。

千鶴さんと夫の和彦さんは7年前、自然豊かな森の中に昭和9年築の旧猪子家住宅と蔵がたたずむ約2800坪の土地を購入。荒れ果てていた森で竹の伐採を行い、住宅や蔵の修復と改修など整備を進めた。

建築・施工を「東原建築工房」(同市阿児町)の東原達也さんと息子の大地さん、設計を「m5architecte(エムサンクアーキテクト)一級建築士事務所」(愛知県)の六浦基晴さんが担当。歴史を感じられる建物の良さを残しながらさまざまなアイデアを取り入れ、志摩の昭和初期からの歴史や文化、環境、暮らしを知り体験できる現場として再生させた。

いかだ丸太の家は大地さんが中心となって手掛け、石の上に柱を載せる伝統構法「石場建て」を用い、養殖いかだに使う丸太材(いかだ丸太)を構造材に使用するなど工夫をこらし、第40回三重県建築賞住宅部門会長賞を受賞した。

今回は、アートを楽しみ発信する空間でもある3棟の見学を兼ねた作品展を開催。千鶴さんが制作した立体作品や伐採した竹を使ったオブジェ、銅版画、コラージュ、風景画など約45点を3棟に展示した。

千鶴さんは「建築もアートの一つ。額や作品、空間が一体になるように展示したので建物と作品の両方を楽しんでもらえれば」と話した。

いのこ野は会員制だが会期中は一般公開され、無料で入場できる。事前に連絡が必要。問い合わせは千鶴さん=電話090(1824)2724=へ。