三重から五輪へ(下) 「最高の演技でメダルを」水泳・男子飛び込みに出場の群馬県出身の村上和基(32)

【三重ダイビングクラブのジュニア選手に助言を送る村上和基】

東京オリンピックに出場する三重県ゆかりの19人のうち県外出身者は7人。その3人が今年秋開催の三重とこわか国体に向け、県などの仲立ちで県内団体の所属となった選手だ。水泳・男子飛び込みに出場の群馬県出身の村上和基(32)=群馬県出身=は現役復帰直後の平成26年から三重県スポーツ協会のスポーツ指導員として活動しながら、高校時代からの夢だった五輪出場を決めた。三重への思いも胸に、最初で最後の五輪で「メダルを取るため最高の演技を」と誓う。

身長156センチと小柄。その一方で、「宙返り、アクロバットなことが得意」。「身長の低い自分が活躍できるスポーツ」を探して小4から飛び込みを始めた。群馬・前橋育英高校3年で、男子高飛び込みで日本選手権を制すると、その年から3連覇するなど10代から頭角を現したが、五輪切符になかなか手が届かなかった。

ロンドン五輪予選会で、あと一歩で五輪出場を逃した後、一度現役引退。競艇選手を目指した時期もあった。平成25年に東京五輪の開催が決まり、24歳で現役復帰を決意。翌年から三重県体育協会(現スポーツ協会)に所属し、同年の長崎国体から6年連続2種目入賞を達成するなど県の飛び込み界を引っ張っている。

東京五輪には男子シンクロ高飛び込みに日大4年の伊藤洸輝=JSS宝塚=と出場。演技の完成度や入水のしぶきの少なさに加え、演技の同調性が問われる種目だ。東京五輪最終予選を兼ねて都内で今年5月開催のW杯は12位と不本意な結果で、「(五輪では)精度を高めてメダルを勝ち取る」と気を引き締める。

今シーズン限りで引退の意向。現役最後の大会を三重国体に定めるなど「第2の故郷」への思い入れは強い。「三重の名前を背負って競技してきたことが今の結果につながっている」と話し、五輪でも「関わってきた人に感謝しながら(踏切りから入水までの)2秒間にすべてを出し切る」と話す。