三重から五輪へ「悔いなく持てる力を」 陸上競技男子走り高跳び・衛藤昂

【衛藤昂】

陸上競技男子走り高跳びに三重県鈴鹿市出身の衛藤昂(30)=味の素AGF=が出場する。リオデジャネイロ五輪に続いて2大会連続で五輪出場となる衛藤は「悔いなく持てる力を出し尽くしたい。いい跳躍をしたい」と意気込む。自己ベスト記録2メートル30を跳び、初の決勝進出を目指す。

衛藤は地元のAGF鈴鹿で陸上競技を始めた。もともと長距離に取り組むものの「なかなか鈴鹿市で一番になれなかった」という。小学校6年で出場した市内の陸上競技大会の走り高跳びで優勝。競技に伸びしろと適性を見いだし、日本選手権や国体で優勝を重ねた。

初の五輪代表切符をつかんだリオは予選で敗退。衛藤は「地に足が着かずふわふわした状態で競技が終わってしまった。あまり覚えていない」と振り返る。「リオ五輪からの5年間は本当に長かった。うまくいかないこともあったが、応援してくれる人がたくさんいたから五輪代表権を勝ち取ることができた」と感謝の言葉を口にする。

新型コロナウイルスの感染拡大で予定していた試合が中止になったり、五輪の開催が危ぶまれたりする中で「心が折れそうになったこともあった」と話す。それでも「応援してくれる人の期待に応えたいという気持ちでやってきた」と自分を奮い立たせてきた。

今季で現役引退を表明しており、東京五輪を集大成と位置づける。「五輪が一年延期になって体も心も強くなった。この一年はプラスになった」と前向きにとらえ「世界選手権やアジア大会も経験した。不測の事態もたくさんあったが、それを乗り越えるたびに強くなった」と力を込める。たくさんの応援を力に変え、国立競技場で思いきり跳ぶ。