DXと多様な分野に 産業振興見直しへ 県が委員から聞き取り 三重

【産業振興ビジョンの見直しに向けて委員の意見を聞く県幹部ら=三重県庁で】

三重県は19日、産業振興の方向性を定めた「みえ産業振興ビジョン」の見直しに向け、アドバイザリーボードの委員から意見を聞き取った。委員からは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を多様な分野に波及させるよう求める声が相次いだほか、産業振興の考え方を抜本的に見直すよう求める声も上がった。

県は「コロナ禍で社会情勢が変化した」として、平成30年度に策定した現行のビジョンに掲げる「10年先の姿」を見直す方針。コロナ禍で注目されたDXや脱炭素化の視点を盛り込みたい考え。

この日、鈴木英敬知事や雇用経済部の幹部が、アドバイザリーボード(佐久間裕之座長、15人)の意見を聴取。委員らは、地場産品の販路拡大や文化の発信といった多様な場面でDXを活用するよう促した。

中部電力の三田敏雄顧問は「県内の中小企業がDXに取り組めるかどうかが県の発展を左右する。危機感がなければ、最悪の場合は淘汰される」と指摘。中小企業にDXの取り組みを促すよう求めた。

日本総合研究所の寺島実郎会長は「基幹産業の鉄鋼やエレクトロニクス、自動車産業は急速にメルトダウンしている」と指摘。コロナ後は食や農業、医療、防災を産業の基軸に据える必要性を訴えた。

鈴木知事は「三重が凡庸に終わらず、日本をリードすべきだという意見を頂いたと思っている。産業に対する捉え方も意識しながらビジョンを見直していく必要があると思っている」と述べた。