
東京パラリンピックに車いすフェンシングで出場が決まっている、三重県鈴鹿市在住の恩田竜二選手(45)=三交不動産=が16日、県庁に鈴木英敬知事を訪ね、大会に向けて抱負を語った。
恩田選手は勤務していた自動車部品製造会社で荷物を運搬中に転倒し、脊髄を損傷する大けがを負い下半身が不自由となったが妻・美和さん(45)の勧めもあり、車いすフェンシングに取り組むようになった。
大会には開催国枠で出場する。障害の重いカテゴリーBで、上半身の突きと斬る動作が加わった「サーブル」、胴体を突く「フルーレ」の個人戦2種目とフルーレの団体戦に臨む。
恩田選手は、大会が1年延期されて開催されることについて「感謝の気持ちとともにうれしく思う」と述べ「大会まで1カ月半しっかり準備して、活躍することで皆さんに元気を与えられるような姿を見せたい。金メダルを目指したい」と意気込んだ。
鈴木知事は「コロナ禍で練習の制約も厳しい中、努力を積み重ねてきた思いをぶつける大会にしてほしい。応援している」とエールを送った。
美和さんは恩田選手のマネジャーを務めてサポートしている。恩田選手は「僕一人ではここまで来られなかった。妻は誰よりも厳しいコーチで一番の理解者。妻に金メダルをかけてあげたい」と誓った。