いじめ認定も因果関係否定 志摩の中3男子自殺 第三者委調査報告 三重

【志摩】三重県の志摩市立文岡中学校3年の男子生徒=当時(14)=が令和元年7月に自宅で自殺していた問題で、市は12日、原因調査に向けて設置した第三者委から答申を受けた調査報告を発表した。男子生徒への「いじめ」に当たる行為が不登校につながったと認定しながらも、自殺との因果関係はなかったと結論付けた。

調査報告書によると、男子生徒が1年生の時に授業でノートを忘れたことを別の生徒らに指摘されたことが原因で不登校となったと認定。一方で自殺との因果関係は否定し、「年齢相応の対人関係を維持することに不全感や不安感を持っていたと推察できる。再登校を望む家族の期待に応えられない強い自責感や絶望感から極度に思い詰め、衝動的に自死に至る行為に発展した」と結論付けた。

加えて「社交場面で不安、緊張、葛藤を抱きやすい児童生徒の不登校支援には特別な理解と支援が必要であることを強く認識すべき」と指摘。再発防止への提言として、各校での不登校の子どもに対する支援体制の構築▽不登校生徒に対する進学支援や就労支援の充実▽不登校で悩む保護者向け相談窓口の周知▽志摩ふれあい教室へのアクセス充実▽各校での不登校支援担当の設置▽管理職研修・一般教員研修と市教委全体の取り組み―の6点を求めた。

答申を受けた橋爪政吉市長は「将来のある子どもが自ら命を絶つことは大変痛ましく、二度と起こらないようにすることが私たちに課された使命」とした。また舟戸宏一教育長も「報告を真摯に受け止め、示された提言を確実に実行していく」とコメントした。

同問題を巡っては、市教委が令和元年7月11日に自殺原因の調査に向けて弁護士や大学関係者らを委員とする第三者委「子ども重大事態調査委」(委員4人)を設立。その後「いじめ問題専門委」に体制を変え、翌年7月27日に調査報告書をとりまとめたが、遺族から「調査の掘り下げが不十分」として再調査の依頼があり、委員を入れ替えた「再調査委」が同年10月から再調査していた。