稲森県議が賠償求め反訴 ネット投稿削除訴訟の男性に 三重

【記者会見で、ツイッターの投稿を巡る訴訟に対して反訴したことを明らかにする稲森議員=三重県庁で】

三重県議会の特別委員会に参考人として出席した一般社団法人代表の近藤聡氏がインターネット上の投稿で中傷を受けたとして、稲森稔尚県議に投稿の削除を求めた訴訟に対し、稲森議員が「訴訟によって社会的評価が低下した」として近藤氏に慰謝料など100万円の賠償を求める反訴を6日付で津地裁に起こした。

近藤氏は昨年10月の特別委で、パートナーシップ制度の導入などを巡って稲森議員と意見が対立。稲森議員は「県議会の汚点となる参考人招致と言わざるを得ません」と自身のツイッターに投稿した。

近藤氏は2月、この投稿で名誉を傷つけられたとして稲森議員に投稿の削除と謝罪広告の掲載、県に330万円の賠償を求める訴訟を起こし、係争中。稲森議員と県は請求の棄却を求めている。

反訴状によると、近藤氏は提訴の記者会見で「稲森議員のツイートによって人格を否定された」などと述べ、提訴以降はツイッター上で稲森議員に対する批判が外部から投稿されたと指摘した。

その上で、近藤氏の提訴は「稲森議員の言論を萎縮させる効果を与えるためだったと強く推認される」と主張。「提訴によって政治的・社会的な評価を毀損(きそん)され、甚大な精神的苦痛を受けた」としている。

稲森議員は9日、県庁で記者会見し、反訴を発表。近藤氏の提訴について「裁判制度の趣旨や目的から逸脱している。攻撃目的の訴訟が野放しとなり、言論が封じ込められることは許されない」と述べた。

近藤氏の代理人弁護士は取材に「反訴状は正式には届いていないが、近藤氏の提訴は違法なものだとは言えない。稲森議員による反訴は根拠に欠けることだと思っている」とコメントした。