
【鈴鹿】三重県鈴鹿市白子町の鈴鹿高専(竹茂求校長)はこのほど、DX(デジタルトランスフォーメション)社会に向けた技術者育成の取り組みを始めた。高専卒業生が設立したICT企業フラー(山﨑将司社長、本社・千葉県柏市、新潟県新潟市)と連携し、技術者が外部講師として学生に実践的な技術や思考などを指導する。
同社はスマートフォンのアプリ開発事業を中心に展開。今年度の連携授業では電子情報工学科3、4年生の12人がオンラインで受講する。
前期はエンジニアやデザイナーから顧客が求める商品や見せ方などを学び、後期は同社のアドバイスを受けながら、学生がテーマを決めて県内企業の課題解決に取り組む。学年末にはオンラインでの成果発表会を計画している。
同校の取り組みが評価を受け、今月4日には、県と県産業支援センターが進める「県デジタルものづくり推進拠点サポーティングパートナーズ」に指定された。今後は、後期授業にも関連させ、県企業のDX推進に向けた教育的な側面支援で、将来の人材育成にもつなげる。
電子情報工学科の田添丈博教授(52)は「実践的な取り組みが企業で評価を受けることで、学生の自信につながれば」と話していた。