県内路線価、29年連続下落 5年ぶりに下げ幅拡大 三重

【路線価が11年連続で県内トップの「ふれあいモール通り」=四日市市安島1丁目で】

国税庁は1日、令和三年分の路線価を公開した。三重県内では標準宅地の平均変動率が対前年比マイナス1・2%となり、29年連続で下落。下げ幅は5年ぶりに拡大した。新型コロナウイルスの感染拡大が影響したとみられ、不動産鑑定士は「飲食店が主体の商業地は需要の回復に時間がかかる」としている。

税務署管内ごとの最高路線価は津、松阪、名張の3市が対前年比で下落し、四日市、伊勢、桑名、鈴鹿、尾鷲の5市が横ばい。税務署管内ごとの最高路線価で上昇地点がないのは11年ぶりとなる。

県内路線価の最高価格は11年連続で四日市市安島一丁目の「ふれあいモール通り」。1平方メートル当たりの価格は前年と同じ32万円で、平成26年から7年連続で続いた上昇がストップした。

税務署ごとの最高路線価で最も低かったのは尾鷲市古戸町の「国道42号通り」で前年と同じ4万8千円。2年ぶりに横ばいとなったが、名古屋国税局管内の最高路線価としては10年連続で最も低い。

このほか、前年は2・6%の上昇だった津市羽所町の「津停車場線通り」は8年ぶりに下落し、2・5%減の19万5千円。県庁所在地の全国順位としては、前年から1つ下げて39位となった。

片岡浩司不動産鑑定士は住宅地の動向について「全体的に新型コロナの影響を受けているが、臨海部や山間部を除けば回復傾向が強い。コロナ禍以前の水準で取引されているケースもある」と話す。

一方、商業地については「徐々に客足が戻りつつも新型コロナの打撃が非常に大きく、需要の回復はまだ先のことになるだろう。特に飲食店主体の商業地は回復に時間が掛かると考えられる」としている。

路線価は主要道路に面する土地の評価額。相続税の申告などで目安となる。国税庁が国交省の地価公示や不動産鑑定士の鑑定評価額を基に1月1日時点の評価額を算定し、ホームページなどで公開している。