伊勢 「被爆アオギリ2世」咲く 「平和の大切さ伝えたい」 三重

【枝先に淡黄色の小さな花をつけた「被爆アオギリ2世」を見つめる小西さん=伊勢市朝熊町の伊勢フットボールヴィレッジで】

【伊勢】三重県伊勢市朝熊町の伊勢フットボールヴィレッジの敷地内で、広島原爆で被爆した「被爆アオギリ」の種から育てられた「2世」のアオギリが花を咲かせた。

被爆アオギリは、1945年8月6日、広島市に投下された原爆で幹の大半を焼かれながらも生き残り、再び芽吹いた。人々に生きる希望を与え、平和の象徴となっている。

花を咲かせた2世は、伊勢市のボランティア団体カラス会代表の小西蔀さん(85)が、広島市の団体から20年ほど前に譲り受けた種から育てた木で、昨年4月に市に寄贈し、植樹された。植樹当時から30センチほど成長し、樹高は約3メートルになった。青葉を付けた木の上部の枝先に、淡い黄色の小さな花が多数集まって咲いている。

定期的に訪れ、木を見守ってきた小西さんは「うれしい。こんなに早く花咲くとは思わなかった」と笑顔をみせた。「原爆が落とされた当時、広島にはもう草木が育たないと聞き、子どもながら怖かったことを覚えている。戦争体験者が減る中、当時の記憶を語り継ぐのが役目。このアオギリを通し、平和の大切さを後世に伝えたい」と話した。