県内有効求人倍率1.17倍 5月、4年ぶり上昇幅 三重

三重労働局が29日に発表した5月の県内有効求人倍率(季節調整値)は1・17倍だった。前月を0・06ポイント上回り、平成29年5月以来、4年ぶりの上昇幅となった。製造業を中心に求人がコロナ前の水準に戻りつつあるが、依然として改善の動きは鈍いことから、同局は雇用情勢を「一部に持ち直しの動きがみられるものの、新型コロナウイルス感染症が雇用に与える影響に注意する必要がある」と7カ月ぶりに上方修正した。

全国順位は前月から3つ上がって28位。有効求人数は前月比5・1%(1474人)増の3万316人、有効求職者数は0・7%(187人)減の2万5895人だった。

新規求人が製造業を中心に大幅に増加した一方、感染拡大に伴う「まん延防止等重点措置」の適用で求職活動を控える動きがあり、新規求人倍率は2・27倍となった。前月を0・50ポイント上回り、上昇幅は平成以降で最も大きくなった。

産業別の新規求人は11業種のうち、教育・学習支援業と医療・福祉、公務・その他を除く8業種で前年同月を上回った。製造業は前年同月と比べて534人(59・5%)増の1432人と大幅に増加。令和元年同月比では3・0%減で、コロナ前の水準に戻りつつある。

製造業の生産活動が活発になった影響で、運輸業・郵便業も前年同月比60・1%増、労働者派遣業を含むサービス業も40・9%増と大幅に増加。一方、卸売業・小売業は4・6%増、宿泊業・飲食サービス業は3・7%増となったものの、令和元年同月比では4割減とコロナ前の水準には戻っていない。

有効求人倍率(原数値)は県内に9カ所ある安定所のうち四日市と伊賀の2カ所で前年同月を下回った。

西田和史局長は、製造業での求人増を「生産調整が一段落し、外需が出てきたため」と説明。先行きについては「コロナ前の水準を取り戻しているか状況を注視したい」と述べた。