伊勢・二見興玉神社 津波の犠牲者を供養 教訓伝え安全を祈願 三重

【供え物のキュウリやマツナなどを載せた木船を運ぶ神職ら=伊勢市二見町江で】

【伊勢】三重県伊勢市二見町江の二見興玉神社境内にある龍宮社で24日、江戸時代に起きた大津波の犠牲者を供養し、地域の安全を祈願する神事「郷中施(ごじゅうせ)」があった。

同地区は1792(寛政四)年、大津波が押し寄せ大きな被害を受けた。その際、村人は助け合い、村中(郷中)で施し合って復興したと伝わる。郷中施はその言い伝えに由来し、教訓を後世につなぐため、津波のあった旧暦の5月15日に毎年実施している。

地元の氏子代表ら約30人が参列。祭典の後、神職らが、先人の教え「津波が急にきたら見るな、待つな、おごるな」にちなみ、キュウリや海藻のミル、植物のマツナなどを載せた木船を、神社前の浜辺へ運び、海へ流した。

金子清郎宮司は「先人の教えを忘れず、実践することが大切。自然災害だけでなく、コロナ禍においても、人の心の距離は離れることなく、助け合い支え合いたい」と話していた。