国体、中止か延期を 伊賀市長、考え示す コロナ対策担う行政の負担懸念 三重

【一般質問で、三重とこわか国体について「いまやるべきではない」と述べる岡本市長=伊賀市議場で】

【伊賀】三重県の岡本栄伊賀市長は15日の市議会一般質問で、今秋の三重とこわか国体について「いまやるべきことではないと思う」と述べ、中止か延期にすべきとの考えを示した。新型コロナウイルスの感染拡大や、ワクチン接種などを担う行政の負担増を懸念しての発言。開幕が約3カ月後に迫る中で波紋を呼びそうだ。

桃井弘子議員(市民会派いがラボ)への答弁。「いま大事なことはコロナ禍での対応」とし、国体について「いまやるべきことではないと思う。中止するかコロナが収まってから開くのが望ましい」と述べた。

その上で、市が開催中の経費として約2億4千万円を負担することや、競技会の運営に延べ約千人の職員を派遣する見通しとなっていることについて「明らかに行政への負荷が掛かっている」と指摘した。

国体実行委の会長を務める鈴木英敬知事には「心から尊敬し、応援している。新たなステージに旅立ってほしいとも思う」としつつ「この時期になぜ国体を開くのかという説明責任が問われる」と述べた。

また、県議会に対しては「議員定数の削減という自分たちの身分に関する議論は盛り上がったが、県民の命に関する質問をしたのは1人ぐらい。しっかりと行政をチェックしてほしい」との苦言を呈した。

岡本市長は市の国体実行委会長を務めている。公式の場面で国体の中止や延期に言及するのは初めて。これまでもSNS(会員制交流サイト)などを通じてコロナ禍での国体開催に懸念を示していた。

市内では、国体のうち女子サッカーや成年男子の軟式野球など、5競技を実施する予定。市国体推進課は「開催の可否は県が判断するため、現段階では安全安心に開催できるよう準備を進める」としている。