娘に対し「申し訳ない」 知的障害の次女殺害 被告人質問で母 津地裁

知的障害のある次女の恵美さん=当時(44)=をホテルの浴槽内に沈めて溺死させたとして、殺人罪に問われた無職山本良子被告(72)=三重県四日市市=の裁判員裁判が8日、津地裁(四宮知彦裁判長)であった。被告人質問では、弁護人が「今、恵美さんに対してどういう気持ちか」と質問し、山本被告は小さな声で「申し訳ない」と答えた。

起訴状などによると、山本被告は昨年6月13日から同14日までの間、菰野町内のホテルの浴槽内に張った水の中に恵美さんの頭部を沈め、溺死させたとされる。山本被告も自殺を図ったが、救急隊員に救助された。

被告人質問では、検察や弁護人らが犯行当日の様子などについて訪ねたが、被告はほとんど答えることはなかった。

検察側の証人として出廷し、山本被告を精神鑑定した医師は証人尋問で、被告がタクシーで東尋坊に向かうといった行動をとったことなどについて「うつ病の方はこうした精神的負担を要する行動はできない」と指摘。また、「犯行時に適応障害に罹患(りかん)していたが、犯行に影響は与えていない」と証言した。

弁護側は初公判で「うつ病などで合理的に物事を判断することが困難であり、心神耗弱状態だった」と主張している。

公判では、検察が「障害のある子どもを持った親の責任として、子どもが一人で生きていけない以上、一緒に死のうと思った」などとする山本被告の供述調書を読み上げた。