津市 旧自治会に1060万円返還命じる 元自治会長に損賠請求も 三重

【補助金の返還請求をしたと発表する橋本税務・財産管理担当理事(左)=津市役所で】

【津】三重県津市の元相生町自治会長らによる補助金詐欺事件で、同市は8日、旧相生町自治会に不正に受け取った補助金など約1060万円の返還を命じ、元相生町自治会長の田邊哲司被告(61)=詐欺罪で公判中=に対し、同日付で損害賠償を請求したと発表した。

市は田邊被告らが虚偽の見積書などを提出し、ごみ箱や掲示板、防犯灯の設置や集会所の修繕を装って補助金をだまし取ったとして、補助金総額845万5千円に遅延損害金を加えた約1060万円の返還を命じた。

平成25―令和2年度に交付した4事業の補助金が対象。告訴していない年度分も含め、市の調査チームが先月21日に提出した調査報告書で不正受給が明らかになった年度分の補助金の返還を求めた。

相生町自治会は3月末に解散し、田邊被告が清算人となっている。市はごみ箱や掲示板などの差し押さえは想定せず、補助金の詐取を主導したとされる田邊被告に相当額の損害賠償請求を行った。

8日付で田邊被告に内容証明郵便を送付。旧相生町自治会に命じた返還の期日は15日。田邊被告に対する損害賠償請求は、代理人などを通じて支払いの意志が示されなければ提訴を検討する。

一方、資源物の持ち去りを防ぐ環境パトロールなど旧相生町自治会に委託した事業は対象としていない。橋本英樹税務・財産管理担当理事は記者会見で「弁護士と相談し、不適正な部分は請求する」と述べた。

補助金詐欺事件を巡っては、市民18人がだまし取られた補助金の返還を田邊被告に求めるよう住民監査請求した。市監査委員は、14日までに返還請求をするよう市に勧告していた。