娘殺害、心神耗弱を主張 母、公訴事実は争わず 津地裁 三重

知的障害のある次女の恵美さん=当時(44)=をホテルの浴槽内に沈めて溺死させたとして、殺人罪に問われた無職山本良子被告(72)=四日市市=の裁判員裁判初公判が7日、津地裁(四宮知彦裁判長)であった。弁護側は起訴内容を認め、公訴事実は争わないとする一方で、「うつ病などで合理的に物事を判断することが困難であり、心神耗弱状態だった」と主張し、責任能力について争う姿勢を示した。

検察側の冒頭陳述などによると、山本被告は、夫が平成16年に亡くなってから恵美さんと2人暮らしとなり、自宅で生活の介助を続けてきた。令和元年に脳出血を発症した恵美さんの将来を悲観し、無理心中を図ろうと東尋坊(福井県)に向かったが、警察に保護された。

起訴状などによると、山本被告は昨年6月13日から同14日までの間、菰野町内のホテルの浴槽内に張った水の中に恵美さんの頭部を沈め、溺死させたとされる。山本被告も自殺を図ったが、救急隊員に救助された。

検察側は「犯行を思いとどまることができる能力は著しく低下していない」と指摘した。