児童生徒にレジリエンス教育 2市の小中5校モデル校に 三重県教委

【記者会見に臨む木平教育長=三重県庁で】

三重県教委の木平芳定教育長は3日の定例記者会見で、鈴鹿、志摩両市の小中学校5校で、児童生徒が苦難から立ち直る「レジリエンス(回復力)」を高める授業を実施すると発表した。県教委によると、都道府県教委でレジリエンスを導入するのは初めてという。

レジリエンスは悩みや失敗を楽観的に捉え、苦境を乗り越える力。企業の研修やがん患者のケアなど多方面で活用されている。教育現場に導入することで、学校生活や友人関係に悩む児童生徒の心を養い、不登校やいじめを防止する狙いがある。

県教委は導入を希望した2市の5校をモデル校に指定。専門家からの助言を基に作成した指導案を使い、今月から来年2月まで6回にわたって学級活動や道徳の時間に実施する。他者への共感や楽観的な思考を鍛え、苦難に立ち向かう方法を身に付ける。

各校は実施前後にアンケートで、児童生徒の自己肯定感や物事の捉え方などを調査。小学校高学年と中学1年を中心に2年間実施し、進級・進学に伴う生活環境の変化への適応力も調べる。県教委は成果と課題を検証し、他の市町に広げる方針。

木平教育長は、新型コロナウイルス感染症対策でマスクの着用など不自由を強いられる児童生徒に「従来の活動をしたい中で、ストレスに感じている可能性がある」と指摘。「自分の気持ちと向き合う力を高め、不登校などの未然防止につなげたい」と述べた。