三重の祭り・行事伝える 津の北出さん 写真集「祭時記」出版

【写真集「祭時記」を紹介する北出さん=津市内で】

【津】三重県津市白山町の写真家、北出正之さん(66)が27年にわたって県内の祭事を撮影した作品をまとめた写真集「祭時記 すばらしき三重の祭りと民俗行事」が6月1日、月兎舎から出版される。北出さんは「三重の祭りと民俗行事を次の世代に伝えるアーカイブス(保存記録)となれば」と話す。

北出さんの写真歴は約50年。百五銀行に勤務し広報誌の撮影をする中で郷土の祭事に魅力を感じ、各地に出向いて撮影している。3年前に三重の祭事写真1300点余を収録したDVD写真集を制作しているが本格的な書籍の写真集は初めて。親交のある同出版社の吉川和之代表が編集した。

B5横長判160ページで、これまでに撮影した510件約7万枚の中から151点を掲載。獅子舞神事▽迎春行事▽盆行事―など季節ごとの行事に加え、志摩地方に伝わる富士山信仰の儀式「浅間祭」と伊勢志摩・東紀州地域の漁村部の祭りをまとめた「海民の四季」の8章に分け掲載した。行事の記録として後世に残せるよう巻末に延べ712回全ての撮影年月日を収録している。

北出さんは古くから受け継がれる祭事に込められた思いを「人も自然の一部。人の手でどうしようもないことは祈るしかなく一人一人の願いが地域で集まり祭りになっている」と話す。

人口減少や高齢化で祭事の継続が困難な傾向がコロナ禍で加速することを危惧し「祈りを本質とする祭りや伝統行事が将来に向け続いてほしい」と思いを語った。1冊税込み2750円。問い合わせは月兎舎=電話0596(35)0556=へ。