久居藩の役割説明 入府350年で講演や座談会 津で三重大教授ら

【「久居藩徹底放談会」で話すパネリストの(奥左から)辻氏、椋本氏、福井氏=津市久居東鷹跡町の久居アルスプラザで】

【津】今年入府350年を迎える久居藩について理解を深める「久居藩徹底放談会」が23日、三重県津市久居東鷹跡町の久居アルスプラザであった。三重大教育学部教授の藤田達生氏(62)による基調講演やパネリストによる座談会があった。

藤田氏は「久居藩の役割」と題して講演した。初代久居藩主藤堂高通公の父は津藩二代藩主高次であるとして「久居藩は本藩(津藩)に跡継ぎがいなくなるのを防ぐために分地され互いに助け合っていた」と説明。久居藩主を経て津藩主になった人物が多くいるとして「キャリアを積んだ後本藩にいくシステムは高度で優れている」と述べた。

座談会「久居藩を知ろう」では、伊賀中世城館調査会顧問の福井健二氏(84)、郷土史家の椋本千江氏(73)、旧久居市文化財担当職員の辻富美雄氏(68)が登壇。

椋本氏は高通公が久居を選んだ理由について「津藩から近く雲出川と一志平野が見渡せるこの場所にし『永久鎮居』の意味で久居と名付けた。当時は一国一城令がありお城は建てられず陣屋を建てた」と説明。福井氏は伊賀上野城下と久居の古地図を比較しながら「久居藩には伊賀藩から重臣19人が移って来ている」と関わりを述べた。

辻氏は自身が発見に関わった文書「久居藩家中法度」について「殿を中心とする官僚制度について書かれた先駆的な文書」と解説。久居地区には江戸時代の地割りがほとんど残っているとして「東西の鷹跡町など家々の間口もそのままなので道を見てもらうといい」と魅力を語った。

同イベントは地域の団体らで作る実行委員会が展開する「久居誕生350年事業」の一環で開催。事前に申し込んだ約90人が訪れた。