伊勢駅前再開発事業 保留床売却先を再公募 交渉途絶後の経過報告 三重

【伊勢市駅前B地区再開発事業について協議する委員ら=伊勢市議会産業建設委員会で】

【伊勢】三重県の伊勢市議会産業建設委員会(北村勝委員長、8人)は13日開き、保健福祉拠点整備に向けた市との入居交渉が途絶した伊勢市駅前B地区市街地再開発事業のその後の経過について報告があった。市は開発事業者の伊勢まちなか開発が、複合ビル保留床の売却先の再公募を始めたことを明らかにした。

同事業では、民間地権者を主体とする再開発会社が整備を進めてきた12階建て複合ビルへの拠点施設入居を巡り、市と業者側との条件が折り合わず、鈴木健一市長が2月の市議会全員協議会で基本協定の締結断念を表明。また業者側が資金確保に向けて2月に並行して実施していた同ビル保留床の売却先公募についても不調に終わっていた。

同市都市計画課によると、ビルは1月末に工事が完了しているが、施工業者である矢作建設工業(名古屋市)に代金が支払われておらず、建物の引き渡しは完了していない。これにより各テナントとの入居交渉も中断したままとなっている。

このため伊勢まちなか開発は資金確保に向けて5月6日から31日にかけて、再度保留床の売却先公募を開始。市が入居予定だった5―7階部分は「公益施設」と記載され、大きな用途変更はされていないという。

市は3月以降、3回にわたり同社と協議。4月17日には臨時株主総会が開催されていたことも明らかにしたが、詳細は把握していないとした。また同事業に対する国と市からの補助金18億7300万円のうち、未執行の11億5500万円については令和2年度末から3年度末への繰り越しが決定したことも宿典泰委員の質問で明らかにした。

委員からは業者側との協議の経過を積極的に報告するよう求める意見が寄せられた。森田一成都市整備部長は「駅前のにぎわい創出や活性化に向けて事業が成立するよう引き続き協議したい。経過を含め逐次議会に報告したい」と話した。