伊勢 御師らの書画作品紹介 古市参宮街道資料館 制度廃止150年記念事業 三重

【御師の絵画や書の作品を集めた企画展=伊勢市中之町の伊勢古市参宮街道資料館で】

【伊勢】伊勢神宮の神職として全国に伊勢信仰を広め、伊勢参りの人々の世話をしもてなした「御師」。その御師の制度が廃止されてから150年の節目を迎え、伊勢市内では今月から11月にかけて「伊勢の御師フォーラム」と題し、多彩な記念事業が予定されている。最初の催しとして、御師たちの書画作品を集めた企画展が、同市中之町の伊勢古市参宮街道資料館で開かれている。

御師は平安末期には存在したとされ、江戸時代の最盛期は、伊勢に800軒ほどあった。伊勢参りの案内や宿泊の世話などを担ったが、明治4年に廃止された。節目に合わせ、地元有志や識者らが実行委員会を立ち上げ、記念事業を企画した。

古市参宮街道資料館の企画展では、日本画家や書家としても活躍した御師・神職ら21人の作品を紹介。歴史画を得意とし、神職退職後に画家として多くの門弟を育てた磯部百鱗(1836―1906年)、江戸後期に活動した書家松田雪柯(1923―1981年)らの作品と解説パネルなど55点を展示した。市内に唯一現存する旧御師丸岡宗大夫邸の14代目丸岡久芽(1836―1878年)が残した日本画の下絵もある。

資料館の世古富保館長によると、御師は参宮客をもてなすために高い学識が求められ、また多様な文化に触れる機会も多かったことから、文化人を数多く生み出した。「御師たちの、余技の域を超えたレベルの高い作品を楽しんでほしい」と話している。企画展は5月9日まで。

記念事業ではこの先、講演や展示会、御師料理の体験や遺構巡りなど、市内各所で18のプログラムを予定している。7月24日はメイン事業のシンポジウム「伊勢の御師に学ぶまちづくり」が、伊勢商工会議所で開かれる。開催日程などを掲載した冊子は市内各所で配布。各プログラムの参加には予約が必要となる。

問い合わせは同フォーラム実行委事務局=電話0596(27)0455=へ。