木曽岬町に加藤氏 無投票4選「重責感じる」 三重

【水谷俊郎東員町長(左)の音頭で万歳三唱する加藤氏(中)=木曽岬町和富で】

【桑名郡】任期満了(5月4日)に伴う三重県の木曽岬町長選は20日告示され、現職の加藤隆氏(76)のほかに立候補の届け出がなく、無投票での4選が決まった。

加藤氏は午後5時過ぎ、同町和富の選挙事務所で当選の報を受けると、集まった支持者約百人と喜びを爆発させ、万歳三唱した。

県道バイパス開通、新輪工業団地建設工事開始などの実績を訴え、新型コロナ対策、企業誘致、愛知県側とのアクセス道路整備などを公約に掲げて挑んだ町長選だったが、無投票で終わり、加藤氏は「小さくても一つになれた町の元気、明るさがなくなってしまった」とコロナ禍を振り返った上で「無投票当選の栄をいただいたが、重い責任を感じている。普通に不安なく行事や活動を出来る町を取り戻していきたい」と力を込めた。

さらに、地形的にも物理的にも愛知県と一体的な位置にある県境の町の地域づくりを「三重・愛知両県と向き合い、一体となって進められる機運がようやく出て来た」と語り、気を引き締めた。選挙事務所には県内外の首長や地元選出の県議らが駆け付けて祝福した。

■少子高齢化、人口減対策問われる■

木曽岬町長選は、現職の加藤隆氏(76)が無投票で4選を果たした。

新型コロナウイルス感染拡大で、県が独自の緊急警戒宣言を発出した状況下で「町民に自粛をお願いする現職の立場でもあり」出陣式の開催を断念。一部の近隣の首長や市議、町議らが駆け付けたが、前回までとは一転して静かな船出となった。

当選の報を受けた加藤氏は「コロナ禍で忸怩たる思いもあるが、支援者の方々の熱い思いが町民の皆さんに伝わり、無投票の選択をいただいた」と3期12年の実績に自信を見せた。

だが、町政は順風満帆ではない。人口減少率が高く、若い世代の流出、少子化が際立つ。加藤氏は「木曽岬干拓地が全てにつながる一番の問題。立地企業の建設工事が始まり、ここ数年が大事」と強調した上で「更なる企業誘致を図って雇用が生まれれば、若い人たちの定住化や出生率向上につながり、財政基盤も安定する。若い職員のプロジェクトチームで施策も検討している」と語り、企業誘致や愛知県側とのアクセス道路整備などを進める構えだ。

喫緊の課題が山積する中、加藤氏は「『愛知県の市町と何も変わらない』としていく必要がある。子育て世代の負担軽減、愛知県側の道路と一体にすることでの改善など、県境地にある課題を解決し、道筋もつける」と視線は未来に向かう。3期12年の実績を生かし、少子高齢化、人口減少が進む厳しい現状を打破する政策を打ち出せるか、手腕が問われている。