鳥羽 三重大、水産実験所が開所 海洋生物、漁業研究の拠点 学長や市長祝う

【テープカットで施設の完成を祝う関係者ら=鳥羽市小浜町の三重大水産実験所で】

【鳥羽】三重大学は16日、三重県鳥羽市小浜町に建設した水産実験所の開所式を開き、伊藤正明同学長をはじめ、中村欣一郎鳥羽市長や周辺地域の関係者など約40人が完成を祝った。

同施設は同大学院生物資源学研究科付属紀伊・黒潮生命地域フィールドサイエンスセンター付帯施設として、昭和53年に志摩市志摩町和具の座賀島南岸に建設された旧施設の老朽化に伴い、機能を移転する形で新設された。

新施設は鉄骨2階建て約570平方メートルで、敷地面積は約1300平方メートル。アワビやナマコ類、伊勢エビなどの生態を研究するための飼育室や増殖研究に向けた培養室、学生実験室などを備え、昨年9月から今年2月にかけて約2億5千万円かけて完成させた。

主に各種海洋生物の生態や増殖、安定漁獲、藻場の現状把握や漁業生産の効率化などの研究施設として運営する。旧施設に比べて交通利便性や災害への対応が向上しているほか、隣接する市立水産研究所をはじめ海洋研究や教育に向けた立地も優れているという。

式典では、伊藤学長や中村市長ら5人によるテープカットの後、来賓らに向けた施設の内覧会があった。

伊藤学長は生物資源学部の開講百年を紹介しながら、「教育研究の核として地域の役に立てる活動につなげたい」と話した。

かねてから海のシリコンバレー構想を強調してきた中村市長も「多種多様な漁業が営まれている研究環境としては絶好の場所。隣には水産研究所もあり、足し算ではなく無限の可能性としてかけ算に期待できる」と歓迎していた。