志摩マリンランド 51年の歴史に幕、来場者別れ惜しむ 三重

【プラカードで別れのメッセージを告げる海女=志摩市の志摩マリンランドで】

【志摩】志摩マリンランド(三重県志摩市阿児町神明)が31日、営業休止前の最後の営業日を迎え、別れを惜しむ多くの来場者に見送られながら51年間の営業に幕を下ろした。

同館は近鉄レジャーサービスの運営で昭和45年3月に開業。看板のマンボウ飼育のほか、ミズダコやパラオオウムガイの世界初の繁殖成功などで知られ、海女による餌付けの実演なども人気を集めていたが、施設の老朽化などを理由に営業休止が発表された。

最終日のこの日、回遊水槽では海女の最後の餌付けが披露された。サプライズ演出として、3人の海女がプラカードで「ILOVEマリンランド」、「ありがとう 忘れないでね さようなら」と別れを告げると、来場者からは「バイバーイ」「ありがとう」などと声援が上がった。

最後を見届けるために仕事を休んで駆けつけたという、志摩市阿児町鵜方の自営業中村豊さん(38)は「志摩のシンボルとして長い間本当にありがとうございました」と話していた。

午後6時前、閉館を告げるアナウンスの後、全従業員が出口前に整列。来場者一人一人に手を振りながら「ありがとうございました」と感謝を伝えて見送った。

里中知之館長は「営業開始以来、多くの方に支えられながら1270万人もの方にご来館いただいた。営業休止の発表後、温かい言葉や手紙をたくさん頂戴し、皆さまの思いや51年間の重みを感じた」と感謝を伝えると、「先輩方を教訓に新しいことにチャレンジしてきた。水族館の老舗としての役割を全うできたことを誇りに思う」とあいさつし、ゲート外で見守る来場者らに頭を下げた。

従業員35人は系列施設に異動。飼育する500種約1万匹の海洋生物のうち約2割は他の施設への譲渡が決定しており、残りは閉館後に本格的に交渉を進めていくとしている。