竈方の塩を商品化 途絶えた伝統文化を復活 三重・南伊勢

【商品化した「竈方の塩」を紹介する村田会長=南伊勢町棚橋竈で】

【度会郡】平家の落人伝説が残る三重県南伊勢町内7集落の住民らでつくる「竈方(かまがた)塩づくり振興協議会」(村田順一会長)はこのほど、かつて平家の落人たちが営んでいた塩作りを復活させ、「竈方の塩」として商品化した。

同町の沿岸には約800年前に平家の子孫が移り住んで切り開いたとされる集落があり、竈(かまど)で塩を作って生計をたてていたことから「竈方」と呼ばれている。以前は町内に8つの竈方集落があったが1カ所が廃村となり、7集落が現存する。

近年は高齢化や人口減少などで竈方文化の保存や伝統行事の維持も難しくなってきたことから、七集落が結束し、竈方親交会を結成。町と連携して集落の活性化に取り組み、2年前からは独自の伝統文化で約400年前に途絶えた塩作りを復活させ、販売につなげようと同協議会を立ち上げた。

村田会長(70)が町内で製塩業を営む人から塩作りを学び、自分らで同町棚橋竈に製塩施設を建設。自然の養分豊富な町内の海水を使い、四基のかまどで八時間ほどじっくりと煮詰めることで甘さを逃がさず、低温焼成で塩を焼き上げるので角が丸いまろやかな塩味に仕上がるという。

1瓶40グラム入り500円、塩2瓶と貝殻やシーグラスの入った飾り瓶のセット1480円、80グラムの袋入り650円(全て税込み)。同町のスーパー「サンバードコトブキ」や特産品販売所「古和浦未来クラブ」などで販売する。

村田会長は「お客さんにいい塩だと思ってもらえる塩を追求し、後継者の育成にも力を入れたい」と話していた。

問い合わせは村田会長=電話080(3681)3317=へ。