三重県議会 性多様性条例を可決 告白強制も禁止

【当初予算を賛成多数で可決した本会議=県議会議場で】

三重県議会2月定例月会議は23日の本会議で、一般会計を約7882億円とする令和3年度当初予算案や「性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる県づくり条例」など81議案を可決した。

性の多様性に関する条例は全会一致で可決した。本人の了解がない性自認の暴露禁止を、都道府県の条例としては初めて明記。性的指向のカミングアウト(告白)の強制も禁止する。4月1日に施行する。

また、31日で4年の任期を終える稲垣清文副知事の後任に服部浩危機管理統括監を充てる人事同意議案や、県産材の利用を促す「三重の木づかい条例」などの70議案は全会一致で可決した。

一方、一般会計当初予算案など11議案に、山本里香議員(共産党、2期、四日市市)が反対。うち電気事業会計予算案など2議案は、稲森稔尚議員(草の根運動いが、2期、伊賀市)も反対した。

杉本熊野予算決算常任委員長は委員長報告で、県が当初予算で県債管理基金への積み立てを見送ったことについて「見送りが恒常化するのではとの危惧を抱かざるを得ない」とし、計画的な財政運営を求めた。

このほか、大麻草を加工して生産する「精麻」の維持継承を求める請願も全会一致で採択。請願は一般社団法人「伊勢麻振興協会」(伊勢市)や県神社庁など県内の11団体が提出していた。

この請願を踏まえ、県議会は「精麻生産の維持継承と薬物乱用防止の両立を図るため、大麻草の栽培と利用に関する検証を求める意見書」を全会一致で可決した。近く政府や衆参両院議長宛に提出する。

また、稲垣副知事は退任を前に「とりわけ新型コロナの対応に明け暮れた一年だったが、議員の真摯な指導と高配に感謝する」と議場であいさつ。服部統括監は「非力だが、精いっぱい職責を果たす」と述べた。