公文書、保存期限前に誤廃棄 三重県、北勢流域下水道事務所発注工事書類

【記者会見で頭を下げる北勢流域下水道事務所の幹部ら=県庁で】

三重県は19日、北勢流域下水道事務所発注の公共工事に関する書類を、公文書管理規程で定める保存期間を満了する前に廃棄したと発表した。職員らが誤って廃棄したといい、県は「今後は確認を徹底する」としている。

県によると、誤って廃棄したのは平成25年度から27年度にかけて四日市市と東員町で実施した4件の下水道工事に関する書類。工事金額の積算や業者との打ち合わせ簿など、約9700枚に上る。

事務所の職員らが2月18日、令和元年度で保存期間を満了した書類を廃棄する作業で誤って廃棄した。現場では11人の職員が作業をしていたが、廃棄に当たっての最終確認をしていなかったという。

職員らが今月10日、将来的に廃棄する文書を確認する作業をしたところ、誤って廃棄したことが発覚。いずれも県の規程で保管期間を10年間と定めていた文書で、最長で令和七年度まで保管する義務があった。

誤って廃棄した文書のうち、工事の契約書などは電子データに残っておらず、復元できないという。事務所は「誤って廃棄した文書は全て裁断したため、個人情報などの流出はない」としている。

事務所は廃棄予定の文書と保管義務のある文書を同じ部屋で保管した理由について、桑員河川漁協の協力金を巡る事件を受けて「問い合わせがあるかもしれないと考え、遠方から運び込んだ」と説明した。

また、事務所は県警の捜査員が事件に関連し、この文書を閲覧したことがあったことも明らかにした。廃棄後に県警に連絡したところ「(事件とは)関係のない書類だった」との返答を受けたという。

中野伸也所長は19日の記者会見で「誤って廃棄した文書は県民の知る機会が失われた」と謝罪。「適切に管理できなかったことを重く受け止め、今後は文書の保管や確認作業を徹底する」と述べた。