志摩 三重県産真珠PRへウォールアート 絵本作家ナガイさん、大王埼灯台周辺に制作

【「きれいな真珠はきれいな海から」をテーマにウォールアートを制作したナガイさん=志摩市大王町波切で】

【志摩】三重県志摩市大王町波切の大王埼灯台周辺で、神奈川県の絵本作家でイラストレーターのナガイツトムさん(45)が、「きれいな真珠はきれいな海から」をテーマに制作した作品「あこやのアコちゃん」のウォールアートに取り組んでいる。14日に完成披露式が行われ、橋爪政吉市長が最後の一筆を入れる予定。

県真珠振興協議会が「コロナ禍だからこそできる県産真珠のPR」を命題に取り組む企画の一環。他にも真珠養殖場や英虞湾の眺めが楽しめるVR動画を制作し、真珠養殖業者の生の声を届けるオンラインセミナーを開いている。

ナガイさんは真珠卸売りなどを手掛ける「森パール」(東京都)と連携し、真珠を育てる海が汚れている現状や環境保護の大切さを伝える活動を実施。人間の女の子「アコちゃん」と真珠貝「パールちゃん」が、海をきれいにするために山に植樹する物語とラフ画を制作し、会員制交流サイト(SNS)で発信している。

同協議会の基本理念「真珠は人間と自然の共作」や同市の進めるSDGsのコンセプトとナガイさんの創作活動が一致することや、ナガイさんの「街を絵本にしたい」という思いを知り、同灯台周辺の活性化に役立ててもらおうと同地区での制作を依頼した。

地元のボランティア団体らが協力し、スムーズに制作できるように事前準備を実施。ナガイさんらはPCR検査を受けて陰性を確認後、1月と3月に同町に滞在し、アコちゃんとパールちゃんの出会いや植樹のために山へ行く場面などを灯台近くにある閉店した店舗のシャッターや壁、屋上の計4カ所に描いている。

同市観光協会大王支部長の田中一さん(50)によると、完成後は町の活性化と真珠のPRにつなげるため同協会が中心となってSNSで情報発信していくという。

ナガイさんは「今後は絵本を出版して売り上げで植樹活動を行い、海がきれいになるお手伝いができれば。屋上の絵は灯台から見えるのでフォトスポットとして発信してもらいたい」、同協議会の中村雄一副会長は「絵を見て真珠に携わる人の思いを感じ取ってもらい、環境保護について考えてもらえれば」と話した。