三重県議会常任委 大麻加工生産を継承 請願「採択すべき」

【精麻の維持継承を求める請願を全会一致で「採択すべき」とした医療保健子ども福祉病院常任委=三重県議会議事堂で】

三重県議会は11日、戦略企画雇用経済、防災県土整備企業、医療保健子ども福祉病院の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。医療保健子ども福祉病院常任委は、大麻草を加工して生産する「精麻」の維持継承の必要性を訴える請願を全会一致で「採択すべき」とした。一方、請願提出者の伊勢麻振興協会(伊勢市)が、精神作用のある薬理成分が少ない大麻草を通常の農産物として取り扱うことを求めたことについては、委員から慎重な意見が出た。
〈医療保健子ども福祉病院=奥野英介委員長(9人)〉
精麻の維持継承を求める請願を提出した伊勢麻振興協会は、薬理成分の含有量で栽培可能な大麻草を区分する手法を「世界基準」と主張したのに対し、医療保健部は「一部の国の話で世界的な流れではない」と指摘した。

【精麻】
請願は、繊維の採取が目的の「繊維型大麻」と薬物乱用の恐れのある「薬理型大麻」を大麻取締法で区分するよう要請。繊維型大麻は通常の農作物として扱うよう、国の関係機関に意見書を提出することを要請していた。

これに対し、加太竜一医療保健部長は「大麻は世界的に規制の対象で、含有成分量による世界基準は存在しない。たとえ含有成分量が低くても、高い株が現れる可能性がある」と指摘。「成分を濃縮することは技術的に可能」との見解を示した。

請願の紹介議員となった中川正美委員(自民党、10期、伊勢市選出)は「含有量の問題は、今後検討するという方向で進めてはどうか。世界基準の話は、欧米と解釈してもらいたい」と補足説明した。

また、田中智也委員(新政みえ、3期、四日市市)は委員間討議で「薬物の乱用防止という内容を盛り込んだ意見書とすべき」と主張。舟橋裕幸委員(同、7期、津市)は「基準を緩めて良いのではないかということになる」と懸念し、文言の修正を求めた。

〈防災県土整備企業=藤根正典委員長(8人)〉
市街地の緊急輸送道路で電柱を地中に埋める事業費を含む新年度一般会計当初予算案の県土整備部関係分約812億9100万円について、全会一致で可決すべきとした。

【無電柱化】
県は電柱が倒壊する危険性の高い市街地の緊急輸送道路区間で、電線類を地中に埋め、無電柱化を進めると説明。新年度一般会計当初予算案に4億6300万円を計上した。

田中祐治委員(自民党県議団、2期、松阪市)は「無電柱化する場所は決まっているのか」と尋ねた。

県都市政策課の担当者は「県事業としては、伊勢市と尾鷲市の道路を考えている。伊勢市内の事業箇所は外宮度会橋線で宮町駅付近を起点に工事している。外宮常磐線で外宮の交差点を起点に筋向橋までの無電柱化を進める。市の事業として計画しているところもある」と説明した。

【RDF】
企業庁は桑名市多度町のRDF(ごみ固形燃料)焼却発電施設を撤去する工事契約を、1月28日に安藤・間・日本土建・ナガシマ特定建設工事共同企業体(JV)と締結したと報告した。契約金額は約16億円。

企業庁によると、一般競争入札で1月8日に開札し、6JVが参加。予定価格は約17億円だった。契約期間は同28日から令和5年1月27日まで。今月中にも撤去に向けた準備が始まる見通し。
〈戦略企画雇用経済=木津直樹委員長(7人)〉
戦略企画部は県ホームページ(HP)のアクセスが急増していると報告した。本年度は1月末までに約2億件のアクセスがあり、既に前年度の約6・4倍に上る。新型コロナウイルス感染症の影響とみられる。
【アクセス数】
県によると、HPのアクセスは感染拡大が始まった昨年1月ごろから増加し、県がHPに新型コロナの特設サイトを設けた昨春以降に急増。感染事例の情報や給付金の申請方法などを紹介するサイトにアクセスが集中しているという。

このほか、県がホームページなどで受け付けている「県民の声」には、昨年4月から12月末までの間、前年度の約3倍に当たる3294件が寄せられた。このうち、感染防止対策や臨時休校といった新型コロナに関する相談が77%を占めるという。
【県立大】
県が来年度に予定している県立大のニーズ調査に対し、三谷哲央委員(新政みえ、7期、桑名市・桑名郡選出)は「短絡的な考えで進むようで仕方がない」と指摘。調査対象を高校生や保護者に限定せず、財政面も踏まえて検討するよう求めた。

福永和伸戦略企画部長は「最も重視すべきは、これから進学する生徒や保護者の意見。授業料などの負担も多く、近くに進学することへのニーズが高い」としつつ、多方面から意見を聞き取ると説明。「ニーズがないなら撤退する勇気もある」と語った。