海女から着想、作品に 鳥羽と東京でアーティスト展 三重

【海女小屋に描いた作品を背に座る(左から)大野さん、リンダさん、石原真伊海の博物館事務局長、木村組合長=鳥羽市石鏡町で】

【鳥羽】漁村の町並みそのものを表現の場に活用した企画展「自然とともに生きる海女とアーティスト 昔と今」が三重県鳥羽市石鏡町の各所で開かれている。今月16日からは東京都千代田区の神保町に会場を拡大し、海女文化の発信を目指す。

企画展は同町の石鏡旅館組合(木村良組合長)と市立海の博物館、市の共催で昨年7月から始まった。

当初はオリンピックを契機に都内を訪れる海外の観光客を通じた海女文化の発信を狙いとしていたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う混乱で都内での開催を延期。7日付で県が独自の緊急警戒宣言を解除したことを受けて、都内での開催に踏み切ったという。

企画展には国内外のアーティスト6人が参加。昨年3月には実際に石鏡町を訪問し、海女漁を見学したり海女の話を聞いたりして得た着想を作品に表現した。

石鏡町では、道路の外壁や組合所有の海女小屋をキャンバスに描いた絵画作品や、神社の境内に置いた立体作品など空間を生かした作品を展示。このほか組合加盟の旅館5カ所と海の博物館にも絵画など43点の作品を展示している。

神保町では、古本屋など5カ所を会場に、海女に関連する浮世絵作品など34点の作品を展示する。企画立案者で出展者でもある女子美大芸術学部准教授のリンダ・デニスさん(57)は「歴史的にも素晴らしい海女文化を発信したい。世界が海女とタッチできる場を作りたかった」と話した。

冬の海中でのポートレート作品に挑戦したという石鏡町在住で海女としても活動する写真家の大野愛子さん(41)は「石鏡にいる意味や海女の意味を考えて試行錯誤した」と話した。

両会場とも開催期間は3月31日まで。問い合わせは同市観光課=電話0599(25)1157=へ。