三重県議会一般質問 講師研修増で対策 大麻事件受け教育長

三重県議会2月定例月会議は4日、山崎博(自民党県議団、1期、四日市市選出)、村林聡(自民党、4期、度会郡)、津村衛(新政みえ、4期、尾鷲市・北牟婁郡)、田中祐治(自民党県議団、2期、松阪市)の4議員が一般質問した。木平芳定教育長は津市立雲出小の非常勤講師が大麻取締法違反容疑で逮捕された事件を受け、講師を対象に実施している研修の回数を増やすなどの対策を示した。田中議員への答弁。

■球場改修予算、広告で ― 山崎 博議員(自民党県議団)

老朽化が進む県営松阪球場(松阪市)のラバーフェンスに広告枠を設け、改修に向けた予算を確保することを提案。県当局は「多様な財源確保は重要」とし、設置に向けて取り組む考えを示した。

【松阪野球場】
山崎議員 松阪野球場ではスコアボードの改修や安全面での対策が実施されたが、建設から45年が経過して老朽化が進み、整備面で課題がある。今後の整備に向けた財源を確保するため、フェンスラバーに広告枠を設けては。

辻国体・全国障害者スポーツ大会局長 松阪野球場は施設全体の老朽化が進んでいることから、今後も安全に利用してもらうためには継続的な維持や補修が必要。多様な財源確保は重要だと考え、フェンスラバーへの広告掲載に向けた取り組みを進める。

【広告看板】
山崎議員 スポーツ施設や都市公園、歩道橋などでは、財源の確保を目的としたネーミングライツ(命名権)の取り組みが進んでいる。県道に設置されている道路案内標識の支柱などにも広告看板を設置してみては。

水野県土整備部長 道路案内標識は利用者に目的地や距離などの情報を見てもらうことが目的。広告の付加は本来の目的に支障を与える恐れがあり、慎重に考える必要がある。一方、公共空間で得た広告収入を直接その現場に環流させる取り組みを強化したい。

■小企業に借り換え制度 ― 村林 聡議員(自民党)

新型コロナウイルス感染症の影響で業績が悪化している事業者が、融資の据え置き期間が終わった後に資金繰りが悪化することを懸念。県当局は小規模事業資金で、既往債務を最大15年の長期で借り換えできる新しいメニューを新年度に追加すると説明した。

【小規模事業資金】
村林議員 コロナ関連の融資には据え置き期間があるが、その期間が明けて返済が始まる3―5年後に廃業倒産が増えるのではないか。今から借り換えなどの支援策も必要。

島上雇用経済部長 経営改善に取り組み、再起を図ろうとする小規模企業に向けて、新年度に新たな借り換えメニューを創設する。返済負担を軽減しながら、余裕を持った返済計画に基づいて、しっかりと経営を立て直すことができるよう支援する。

【養殖漁業】
村林議員 新型コロナの再拡大で養殖マダイの出荷が鈍り、昨年と比べて倍以上が残っている。すでに稚魚の投入を見送った業者もいる。マダイの産地として生き残れるかの瀬戸際。コロナ禍における養殖業の在り方について県の考えは。

前田農林水産部長 新年度も金融支援を継続し、学校給食などで消費拡大対策に取り組む。養殖業の将来を見据え、生産性の向上や経営力の強化で構造改革を進めるため、新年度から安価な代替飼料の開発や、トラウトサーモンなど新魚種の導入、高水温耐性の高い養殖魚の開発を進める。

■残土条例効果、状況は? ― 津村 衛議員(新政みえ)

昨年4月に施行した土砂の埋め立てなどを規制する条例(残土条例)に基づく取り組みの実績を尋ねた。県当局は120件の立ち入り検査を実施し、埋め立ての状況を条例の基準に適合させるための指導などをしたと明らかにした。

【誹謗中傷】
津村議員 県は新型コロナに関する差別や偏見の事案に対応するため、関係機関でつくる人権相談プラットフォーム会議を立ち上げたが、相談によって誹謗中傷が広がると懸念してしまう人も多いのでは。会議の実効性は。

知事 まずはプラットフォーム会議がスタートを切ったところ。実効性を高めるための方法は随時、追求していく。最初から満足いただけるというものではないかもしれないが、被害者に寄り添っていく枠組みをしっかりと作る。不断の努力を続けたい。

【残土条例】
津村議員 土砂の埋め立てを適正化する残土条例は昨年12月に公布から1年間としていた経過措置期間が終了し、効力を発揮している。今なお地元として大きな心配事の一つ。条例に基づく取り組みの状況や制定による効果は。

岡村環境生活部長 約120件の立ち入り調査を実施し、条例の周知と併せて許可基準に適合させることなどの指導をした。許可の取得が必要な事案は全て条例に定める手続きが進められている。2月12日時点で24件の申請があり、10件の許可を出した。

■ヤナギモトダケ栽培を ― 田中 祐治議員(自民党県議団)

中山間地域の荒廃農地を転用し、バイオマス発電の材料として、成長の早いヤナギモトダケを栽培することを提案。県当局は「農地として再生利用することが最も望ましいが、一つの手法と考える」と前向きな姿勢を示した。

【農地転用】
田中議員 ヤナギモトダケは世界初の新素材。臨時造成が容易で成長も早く、地域の林業経済に大変期待が持てる。荒廃農地の発生防止や解消、雇用の創出のためにヤナギモトダケの推進を提案する。

前田農林水産部長 中山間地域の荒廃農地を解消し、有効利用することは重要と考える。ニーズが高まった場合には周辺への影響を考慮した上で、農地転用の許可権限を持つ市町の農業委員会と連携を図りながら有効利用に努める。林業研究所で県内における早生樹種の成長特性を研究する。

【薬物乱用】
田中議員 薬物乱用は脳を始めとする体の主要器官に深刻な影響を及ぼす。学校では薬剤師などが薬物乱用防止教室を開いている。そんな中、1月に小学校の非常勤講師が大麻取締法違反容疑で逮捕された。

木平教育長 教壇に立つ者として、断じて許されない。県教委では2月16日に開催した市町教育長会議で、コンプライアンス意識の一層の向上と再発防止を徹底したところ。非常勤講師の服務規律についても、研修方法を見直すなど改善を図る。

<記者席 ― 「もめん」駄じゃれ連発>

○…津村議員は「ネット上で社会の残酷さを思い知らされる」とし、コロナ差別の解消を要請。鈴木知事もクラスターが起きた学校の生徒が誹謗中傷を受けた県外の事例を紹介し、対策への決意を語った。

○…ただ、県内の高校教諭が生徒に「お前来たで危ないでマスクするわ」と発言した問題には、2人とも言及せず。身近に起きた事例を踏まえてこそ、実行力ある対策が生まれるのではなかろうか。

○…松阪木綿のネクタイとマスクを着用して臨んだ田中議員は、木綿と絡めて「失言してもめんようにしたい」。議場の笑いに気をよくしたのか、その後も「もめん」に絡めた駄じゃれを連発した。

○…実はこの駄じゃれ、「子どもの頃は必ず吉本新喜劇を見ていた」という木津議員が1年前の一般質問で披露したのが始まり。同じ会派の議員同士で使用許諾を巡ってもめなければ良いが。