津市が内部統制室設置へ 自治会補助金問題を受け 三重

【内部統制室の設置を表明する前葉市長=津市役所で】

【津】自治会の掲示板設置を巡って三重県津市から補助金をだまし取ったとして、詐欺容疑で逮捕・送検された相生町自治会長の田邊哲司容疑者(60)=同市中河原=と市職員の不適切な関係が市の内部調査で明らかになってきたことを受け、前葉泰幸市長は1日の定例記者会見で「職員が安心して働ける環境が整っていなかったことに私自身の至らなさを痛感している」として、市長直轄の「内部統制室」を新年度中にも設置する考えを表明した。開会中の市議会3月定例会に近く行政組織条例の改正案を追加提出する。

内部統制室は他の部局から独立した市長直轄の組織。職員が職務の執行上でトラブルに遭遇した場合などの相談を受け付ける。中立の立場で独自の調査権を行使し、問題の解決を図る。

市の調査チームは対象となっている20事案のうち、同日までに9事案について報告をまとめた。このうち、田邊容疑者と関わりのある特定の飲食店を幹部職員が頻繁に利用していた事案など6事案について「問題となる行為や行き過ぎた行為」としている。

前葉市長は調査結果を踏まえ「公益通報制度や不当要求の防止に関する要綱はあるが、全ての職員を守るセーフティネットにはなっていなかった」と指摘。職員が相談しやすい環境を整えるため「内部を統制する独立した組織を新たに設立する」と表明した。

「全ての職員が困難に直面した際にただちに駆け込み、事柄を伝え、対応を求めることができる組織にする」と強調。組織のトップについて「部長からも通報や相談があるかもしれない。外部から採用した人や出向してもらった人にしたい」との考えも示した。

一方、補助金の詐取における職員の関与については「捜査に支障があることを私から言うのは控えたい」として、言及を避けた。田邊容疑者について問われると「行事で会ったことはある。千人くらいいる自治会長の中の一人で、特に印象はない」と述べた。