
【伊勢】三重県松阪市のプラスチック加工業「東海樹脂加工」は15日、新型コロナウイルス感染症対策に役立ててもらおうと、自社製品の「非接触ワンハンドペーパーホルダーkatateko(カタテコ)」10個を伊勢市に寄贈した。トイレなどでホルダーに触れることなく、片手で衛生的に紙が切れる。
ホルダーのふたが2枚式になっていて、紙を引っ張り上げると、てこの作用でふたがロール紙を押さえ、片手で紙が切断できる。ロール紙の交換も片手でできる。昨年3月から開発に着手し、試作と改良を重ね、先月から販売を開始。自治体や医療機関、介護施設などから問い合わせが相次いでいるという。
市役所で、同社の梅本祐希社長(34)と父の和彦会長(65)が、鈴木健一市長に製品を紹介。梅本社長が、トイレを嫌がる幼い長女を育児する中、片手で紙が切れたら便利だと考えたことが開発のきっかけだったと明かし「感染症対策だけでなく、手が不自由な人や介護の現場、育児などでも活用してほしい。新しい生活様式に対応した新商品を展開していきたい」と話した。
寄贈されたホルダーは、市内の公共施設に設置する。