県「財政は着実に改善」に疑問も 三重県新年度当初予算案

【解説】三重県政史上で過去最大規模となった新年度一般会計当初予算案。感染拡大による民間の業績悪化で税収が大幅に減少しても、県は独自の指標に基づいて「財政状況は着実に改善している」と胸を張る。

ただ、財政の懸念材料は多い。新年度の県債残高は過去最大となり、借金返済に充てる県債管理基金の積み立てを5年連続で見送った。この状況を突きつけても「財政は改善した」と言えるだろうか。

防災減災対策、伊勢志摩サミット、三重とこわか国体・とこわか大会―。毎年のように「今しかない」が飛び出し、そのたびに予算が膨らむ。次世代に負担を先送りし続けていることは否めない。

そんな中でのコロナ対策だが、当初予算案には「コロナ関連」と銘打ちつつ、関連が疑わしい事業も。営業時短要請の協力金を巡って対象地域外から指摘の声が相次いだように、予算に対する県民の目は厳しい。

県民の命と暮らしを守ることは県の至上命令だが、それと同等に健全な財政運営と説明が求められる。コロナ禍だからこそ、あえて言わなければならない。「身の丈に合った予算」が必要だ。