伊勢の児童養護施設 元職員が1億5000万円横領 会計1人で担当 三重

【記者会見で、陳謝する深谷理事長(右)=三重県庁で】

三重県伊勢市倭町の児童養護施設「天理教三重互助園」は5日、会計を担当していた元職員の40代男性が児童手当や施設の積立金など計約1億5千万円を横領していたと発表した。施設を運営する法人は、先月30日付で男性を懲戒解雇処分にした。業務上横領容疑で男性を刑事告訴する方針。

施設などによると、男性は平成27年10月―昨年12月まで、施設を運営する奈良県天理市の社会福祉法人「天理」名義の普通預金から出金を繰り返した。横領された現金には、25人分の児童手当約1300万円も含まれていた。

男性は平成26年4月から施設の会計を担当していた。通帳や印鑑を自分のかばんで保管し、金融機関が発行する残高証明書を改ざんしていた。施設の会計を担当していたのは、この男性だけだった。

男性が昨年12月20日に自殺をほのめかすメールを両親に送信したことをきっかけに横領が発覚。両親とともに駆け付けた中井健治園長に横領を告白した。男性は「横領した金は競馬や生活資金に充てた」と話しているという。両親が弁済する意向を示している。

県庁で記者会見した同法人の深谷忠道理事長は「児童と保護者、関係者らにおわび申し上げる」と陳謝。再発防止に向けて「第三者委員会を立ち上げて原因を客観的に究明する。厳格に会計監査し、職員の再教育を徹底する」と述べた。