ベトナム人男4人逮捕 身代金目的の拉致事件 賭け金巡りトラブルか 三重

三重県警が身代金目的略取などの疑いで、ベトナム人の男4人を逮捕した事件で、男らに拉致された津市藤方、ベトナム人技能実習生の男性(28)が日本国内のベトナム人の間で流行しているギャンブルで負けが込み、賭博グループに払う賭け金の支払いを滞らせていたことが捜査関係者への取材で分かった。県警は男性が支払いを巡るトラブルで男らに連れ去られた可能性が高いとみている。拉致された際、男性が乗用車のトランクに押し込められていたことも新たに判明した。

逮捕されたのは群馬県伊勢崎市長沼町、無職ドー・クエン・アイン(27)、いずれも住所不定で無職、ファム・バン・チュン(26)、ブ・バン・ドゥック(27)、ハ・バン・ドゥック(27)の4容疑者。

捜査関係者によると、男性はベトナムの公営ギャンブルに似た「ロデ」と呼ばれる宝くじに似たギャンブルで負けが続き、約200万円の未払い賭け金を抱えていたという。男性はインターネットを通じてロデに参加していた。

アイン容疑者ら4人の逮捕容疑は先月9日午後5時半ごろ、津市の男性宅に4人で押し掛け、腕をつかんで乗用車に押し込み、群馬県まで拉致。同日夜から11日午後3時半ごろまでの間、男性を同県伊勢崎市長沼町のアパートなどに監禁し、ベトナムにいる男性の妻(27)らに約300万円を要求した疑い。県警は認否を明らかにしていない。

捜査関係者によると、アイン容疑者らは男性を津市の自宅から群馬県のアパートまで連れ去る途中、車内から降ろしてトランクに押し込んだという。アパート到着後、11日午後3時半ごろまでの間、アパートと埼玉県内の廃ホテルを往復する際も男性を車のトランクに押し込んで移動した。

アイン容疑者らはアパートやホテルで男性をバットで殴るなどし、背中や頬などに全治約1カ月の重傷を負わせた。男性のスマートフォンから会員制交流サイト(SNS)を通じ、男性の妻らに男性を痛めつける様子を撮影した動画などを送り付け、約50回、金を要求したとされる。

妻らが大阪府にある外国人監理団体に連絡し、事件が発覚。県警が先月11日、同町のアパートで男性を保護し、その場にいたアイン容疑者ら4人を逮捕監禁容疑で現行犯逮捕した。4人と男性に面識はなく、県警は男性が賭け金の支払いを滞らせたため、賭博グループ側から依頼を受けた4人に拉致されたとみて経緯を捜査している。

ベトナム人グループによる身代金目的略取事件は昨年11月ごろから、静岡県や滋賀県など各地で起きており、県警は事件の背景や関連を調べている。

県警は今月3日、身代金目的略取などの疑いで、アイン容疑者ら4人を津地検に送検した。