人が集える場所を 南伊勢町「うみべのいえプロジェクト」始動 焼き芋店オープン

【地元住民との交流を目的に焼きいもを販売する西岡さん=南伊勢町五ケ所浦で】

【度会郡】「通り過ぎる町から、歩くのが楽しくなる町へ」|。三方を海で囲まれた三重県南伊勢町五ケ所浦の元町エリアに、町内外から気軽に人が集える場所をつくろうと、有志らが「うみべのいえプロジェクト」に取り組んでいる。

同エリアはかつては商店街もあり栄えた地域だが、現在は人の集まる機会や場がなく、空き店舗や空き家が増えて、地域の活性化が課題となっている。プロジェクトでは、同エリア全体を家と捉え、自由に部屋を行き来するように気軽に人が集い、交流できる場づくりを目指す。

有志らは、昨年9月に同町などが主催した「空き家再生プロデューサー育成プログラム」に参加し同エリアの活性化策を話し合った10人。同町移住定住コーディネーターの西岡奈保子さん(33)を中心に、町内外から集まったこの10人で、プログラム終了後に今回のプロジェクトチームを立ち上げた。

まず五ケ所浦の商工会南勢事務所近くにある空き家を拠点として借り、飲食の提供や教室開催などができるように改修を進める。活動の手始めとして、拠点に焼き芋屋「うみべのいえ 蜜いもや」を今月オープンした。地元住民との交流を深めるのが目的で、3月末まで毎週金、土曜日の午前11時―午後4時に、西岡さんがキッチンカーでこだわりの焼き芋を1本300円で販売する。

サツマイモは伊勢市の農家、中川亜沙美さんが作る「紅はるか」を使用。甘くねっとりした品種で、しっとりとした蜜が詰まった焼き芋ができる。農薬や除草剤は使わず、1カ月以上追熟させることで甘みが増すという。焼きいもの購入者からも「スイートポテトみたいに甘い」「皮ごと食べられる」と好評だ。

今後は希望者に空き家などを活用してもらい、家に居間や寝室などがあるように、町の中に家の寝室に当たるゲストハウスや、仕事部屋に当たるコワーキングスペース、ダイニングルームに当たる飲食店、子ども部屋に当たる子ども一時預かりスペースを配置し、町内外の人が楽しく交流できる場所をつくっていくという。

西岡さんは「チームをどんどん広げていきたいので面白いと思った人はホームページを見て連絡下さい」と話した。ホームページはhttps://umibenoie.webnode.jpで見ることができる。